自分はまだまだ修士1年の6月にこれを書いてるので、「認識が違うよ!」っていうのも多々あるかとは思います。
むしろ、東大の修士に博士課程の実態がこれだけしか伝わらないという風に考えていただければ幸いです。
もういきなり核心からお話すると、僕には博士課程進学に旨味を感じられません!!!
(旨味で博士課程に行くようなやつはそもそも研究者向いてないというのはいったん置いといて…笑)
博士課程進学したときの利点とその代償を、僕が思いつく限りあげていこうと思います!😏
利点
・アカデミアの世界に入れるほぼ唯一のキャリア選択
学術の世界で研究し論文を出して学会に出るといった生活を送るためには博士進学はほぼ必須だと思います。
たとえばテレビに出たいというのであれば事務所に売り込みにってCMでエキストラっぽく出るとか、ADとかになってちょろっと映るとか、アナウンサー、芸人、俳優、パフォーマーなど様々な道があると思います。
しかし研究してお金をもらいたいなら博士課程に行くしかほぼ道がないです。そういう意味で博士課程という切符は希少価値が高いと思います。
・メーカー系の就職につよい(?)
メーカーの研究開発職へ就職する場合、修士で入るより博士をとってから入った方がより中核研究(主力商品)に入りやすいと指導教員から言われました。
真偽のほどは定かではありませんが、もしそうなのであれば社内でのポジションもそうですし、転職する際にも重要視されるだろう経歴なのは間違いないと思います。
・激務耐性がつく
2つの研究室の博士課程の先輩方(計5人)を見てきて、博士の1年~2年生の方は土日はたま~にラボに来るくらいで平日9時間くらい研究活動をしているといった感じでした。
学部の時の研究室の話でしたが、教員側も学生側も遅くまで(22時過ぎ)残ることはなかったので超ホワイト研究室といえたかもしれません。逆に今の研究室は助教さんと博士3年生は週7でおよそ毎日12~14時間くらいラボにいます。
そして教授も当たり前のように土日いますし、資料作りのために徹夜とかしてます。
修士1年生のひよっこから見るとおかしんじゃないのか?とも思いますが、研究の世界で必死にやってるかつ、好きなことだとそのくらいできる、するのが当たりまえという人も結構いるのかもしれません。
企業(特にメーカーであれば)で働いて週6、平均10時間なんてことはめったにないという印象なので成果を出すというプレッシャーを抱えながら本業に時間を費やすという意味では耐性がつきそうだなと思いました。
・海外での就職、転職に強い
これはネットの情報をかじっただけですが、海外では博士をとることでやっと1人前みたいなところもあるらしく、そういった超先進国で働きたいという人であれば博士進学は向いているのではないでしょうか。
満期退学などでも学生期間を延ばして修士修了レベルの実力があるという状態で起業などに臨める
ただの学部生ではなく修士修了学生であればベンチャーを立ち上げる時に巨大な構想をしてても出資してもらえる可能性は上がると思います!
それ以外これについて書くことないな~笑
代償
日本だとストレートで修了してももう28歳の年になってしまう。
自分として一番痛いのがここです。19になる年で大学入学をしてそこから4年と2年と3年を学部、修士、博士と過ごしたらいつのまにか27歳学生が誕生します。
浪人や、途中で休学などをはさめばアッと今に30歳です。確かに男性であればそこから結婚なども遅くはないかもしれませんが、女性だと遅いと感じる年齢に思えますし、なにより修士課程(23歳学生や24歳学生)ですが女性からはお金もってない/商社とかの男のほうがいいみたいになってモテないなに、博士課程の3年間もっと女子受けが悪いです。
20代後半で本来なら新しい人間と接することのできる時期を逃すというのが自分にとっては大きいデメリットだと感じています。
・親からの圧がある
自分の親は修士で就職して自分たちはリタイアして田舎でひっそり住みたいと言っています。
つまり早く自立しろという圧がかかっています。
実際そういった人は多いのではないでしょうか。特に文系の経済でも十分に大学院行く価値はありますが、親に理系ならまだしも文系で大学院なんてとか、はやく社会に出ろと言われる人もいるかと思います。
もちろん学振をとれば博士課程にいきながら収入を得ることはできますが、なかなか即決できる環境じゃないですよね。
アカデミアに残る場合、転勤地獄になる
僕はマイホームが大好きな人間なのでアカデミアに残った場合、研究員として北大とアメリカにいって、助教として山口大学、准教授を阪大で教授にやっとなれても今度は金沢大学とか転々と住む場所を変えるようなキャリアは苦手です。
家庭をもつのも難しくなりますし…
・学生時代に仲良かった周囲はすでに社会人になっており孤独な戦いになりがち
自分を支える強い動機や人がいなければ、修士~博士の5年間で友人の躍進や幸せ報告を聞きながら研究活動を続けるのは難しいんじゃないかな~と思います。
やっぱり僕の同期でも5大商社にいったやつが駐在云々で彼女と~とか言い出してたり、公務員になった友人は暇で死にそうだけどお給金いい!とか来年戦略コンサルに行く友人も初任給の額面いくらだ~とか言ってるわけですよ。
そんななか修士の僕は教授に研究頑張りなさいと言われながらバイトも必死にこなして月数万円を稼ぎつつ、就活に力を入れるとどうしても研究をがんばっているようには教授からはみてもらえずもっと勉強しなさいとか言われるわけです。
隣の芝が青く見えてるだけだとは思いますが、もうたった2ヶ月でこれなのであと4年と10か月なんて耐えられる気があんまりしないんですよね。
なんか代償のほうが精神論というか僕はこう思いますみたいな内容に落ち着いてしまいましたが、博士課程への考えはそれこそ学生1人1人のキャリア構想によって全く違うと思います。
結婚したい人、起業したい人、そこそこ稼ぎたい人、ホワイトでゆるく働きたい人、やりがいのあることをしたい人、いろいろいる中でこの人には博士進学が向いてないというだけだと思います。
ネガティブイメージをもってますが、日本の国際競争力という面でなんか東大にいる自分が博士にいかない、メーカーにもいかないという選択をするのがいいのか…なんて考えるときもあります。
人には人のキャリアがあるということで、ひとまずは趣味と研究、なんとなく就活の3本を両立させていけるように頑張っていこうと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございました!参考になれば幸いです!
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